医師もMRも幸せにする患者のための情報吟味―ディオバン事件以降の臨床研究リテラシー
本書の目的は、不正の糾弾ではありません。
単なる犯人探しのような「研究の不正」のゴシップ記事は、多くの誠実な研究者、臨床家、製薬企業の人々を不幸にしています。
ディオバン事件以降、臨床研究のリテラシーは大きく変わり、新しい情報吟味の時代が到来しました。
臨床研究をしばる法律や研究支援体制、COI、研究者の育成といったインフラの問題、医師(研究者&臨床家)と製薬企業(開発・MR等)と患者という複雑な当事者の関係性など、患者のためのエビデンスの選別には、新しい臨床研究リテラシーが必要になったのです。
不正の記事をいくら読んでも、「研究の不正」未満のアンフェアな情報を読み解く力は身につきません。
東京大学医学部附属病院 臨床研究支援センター センター長が送る、すべては「患者」のため…同じ思いでがんばる研究者、臨床家、製薬企業の人々を幸せにする、そして、二度とディオバン事件を起こさせないためのメッセージです。
ドクター、製薬企業幹部、MR必読の、歯に衣着せぬ警世の書(榎戸 誠 アマゾンレビューより)
『医師もMRも幸せにする患者のための情報吟味――ディオバン事件以降の臨床研究リテラシー』(山崎力著、SCICUS)は、恐るべきというか、勇気あるというべきか、滅多にお目にかかれない直言の警告書である。製薬企業も臨床試験も実名でばんばん登場してくるし、そのどこの部分がアウトなのかも明示されている。
「現実に、日本発の論文が査読に通りにくくなる事態も出てきているようだ」。我が国の臨床研究の不祥事が相次ぎ、その信頼性が国際的に揺らいでしまった今、ドクター、製薬企業幹部、MRのみならず、CRA(モニター)、CRC(臨床研究コーディネイター)、データマネジメント担当者にも読んでもらいたい本だ。著者は、国に対しても研究者主導臨床研究のルールの明確化を求めている。
- 著:山崎 力
- アレンジメントオーサー:田淵 アントニオ
- 1色・四六判・320ページ
- 発行:2014年3月
- ISBN:978-4-903835-75-4
- 個人利用
- ○
- 社内利用
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